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2014.12.11 Thursday | category:-

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超10医療 〜田中眞治医師の寄稿〜

2013.12.26 Thursday | category:-

 1970年代に田植機が農家に導入されるまでは、水田に稲の苗を植えるのはすべて人力で行われていました。農家の離れに牛が飼われていてこの牛を使って農地を耕すまでは人力で土地を耕していました。当然、家族全員参加、それでも人力が足らずに近所のひとびとが総出で田植えが行われたのです。  みんなで力を合わせて労働し、みんなで食事をし,結婚式も葬式も部落みんなで助け合って行う時代でした。たった50年前の事です。  地域のたすけあい、信頼、連帯の力をソーシャルキャピタルと呼び、健康度に大いに関係がある事を前回のブログで述べました。50年前の風景をスケッチしながら今の時代にどのように地域の助け合いを創造していくのかについて考えていきたいと思います。


 私は1954年、現在の高松空港のある町、香南町の生まれです。幼小児期の記憶は鮮明に残っています。水田に「じょうぎ」と呼ばれる2メートルくらいの木製の枠を使いながらすねまでつかり、1列に並んだ10人近いひとびとが稲を規則正しく植えていくのです。その頃は農薬の使用はすくなかったので、水田に張られた水の中にはあめんぼう、げんごろう、やごなどが所狭しとうごめき、水面をすいすいと泳いでいてまるで田舎の水族館です。ちょっと嫌だったのは「ひる」です。ふくらはぎに吸い付いて私の皮膚から血液を吸い取っているのです。つまみあげて皮膚からやっとはがしとると血液をいっぱい吸ってふくらんでいます。大人たちが一生懸命に田植えをしている風景を横目に見ながらこどもは時々手伝い、それ以外の時間のほとんどは水田の生物たちや適度に粘土状になった田んぼの土で飽きる事なく遊んでいました。  田植えの時期が近づくとため池のゆる抜きが行われます。大人たちは夜を徹して川上から流れて来る水を順番に自分たちの水田に誘導します。この誘導する方法は木製の板でできた水門により川の水をせき止めて水田に流し込むという単純な方法ですがおとなにとっては随分神経を使う瞬間であったようです。  ただでさえ降雨量の少ない香川県でしかもため池から放流された川の水はあっというまに海まで流れるのですから水田用の水をめぐって昔から争議が繰り返された歴史があります。
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