超10blog香川県では、「超10(長寿)運動」=「健康で元気に長生きしよう運動」を、県民が力を合わせて実施します!

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2014.12.11 Thursday | category:-

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  診察室での60才代の男性との会話

 

「団塊の世代の人は香川県では50才代の1000人に3人死亡するのと比べて100人に1人と一気に死亡率が3倍に増えるのですよ」

「それは育ち盛りの大事な時に栄養のあるものはとっていないし、さらにはサッカリンみたいな有害な人工甘味料もたくさん食べたから仕方ないでしょうね」

 団塊世代は狭い意味では1947年から1949までに生まれた世代、広い意味では1946年から1954年までの9年間に生まれた世代をさしていますが、一体団塊世代のひとたちはどんな状況で生まれ、どんなものを食べて成長したのでしょうか。

 団塊世代の父親は大正生まれ、戦争中に徴兵され、ある人はソ連に抑留された後に戦後数年間かけて続々と日本の故郷の土を踏んだ人たちです。戦地から帰還した男性が結婚し、生まれたのが団塊世代のひとびとであり、第1のベビーブームと呼ばれています。食べるものが少なくまして甘いものが極端に少なく人工甘味料が大量に世の中に出回ったというのが実情です。以下に引用します。

 

第二次世界大戦と敗戦により、状況は一変します。敗戦により台湾、沖縄を失い、日本の砂糖産業はまさに 「ゼロ」 になりました。戦後すぐは、原料糖の配給が行われましたが、その量はわずかで、国民は甘いものに飢え、サッカリンやズルチンといった人工甘味料がもてはやされました。ダイナマイトの原料で、心筋梗塞の薬であるニトログリセリンは甘味があるため、戦後の食糧難の時代には甘味料として使用され、多くの中毒者を出しています。国は昭和21年にはサッカリンやズルチンの使用を公認し、昭和22年には、専売制にして国庫に貢献させています。つまり、砂糖の代わりに人工甘味料を大量に使う時期です。「人体に有害」は脇において、国民に甘味を与え、国庫を潤すことが優先されたのです。事実、戦後から数年間は、人工甘味料の消費が砂糖を上回っていました。

http://www5.plala.or.jp/nijiya231-9288/Q_A/hatake_03/hatake_0343_tikuro.htm

 

 話はそれますが世界中で人工甘味料の研究開発がこれまで行われてきていてある時は政府が管理し、国税の元としたり、個人の巨万の富の源泉となったり、ある時は健康上の問題で規制されたり、最近ではダイエットの目的で使用されたりしています。たばこ、アルコールの歴史と同様に甘味料の歴史にも深いものがありそうです。現在も広く深く甘味料は私たちの生活に浸透しています。




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  2007年から団塊の世代の人たち670万人が全国で一斉に定年退職を迎えました。

 この世代は社会的には高年期への準備期であり、身体機能が徐々に低下して行く時期です。また集団としてはがんや心疾患で入院する回数が増え、健康が気になり始めます。また高年期への準備期間でもあり、趣味、健康問題、親の介護などで地域社会のネットワークに参加したりしながら老後の生活設計を行って行く時期でもあります。

 香川県でも61歳から65歳の年齢層の人口が一番多くなっており、この人々が地域社会でどのような役割を果たしているのか、あるいは個人の生活をどのように形成しているのか、どのような意識や指向をもっているのか、次の世代にどのような価値を伝えようとしているのか等が多いに興味が持たれるところです。

 平成23年簡易生命表によると60歳の男の余命は22.7年、女28.1年となっております。65歳では男18.7年、女23.6年です。つまり団塊の世代にとって残りの人生の期間(男18-20年 女23-28年)をどのように過ごすかが問われてくるのです。

 一方で定年退職後にゆっくりと人生を夫婦水入らずで過ごそうと考えていた矢先に末期がんにかかり、あっという間に鬼籍に入った患者さんも何人も見てきました。平成22年10月から23年9月までの1年間で香川県では60−64歳の方が617人/53009人(1.16%)死亡しました。ちなみに55歳から59歳までの死亡の276人/77515人(0.35%)と比較してその絶対数も割合も急増しています。

 60才代を迎える前に一度全身の健康チェック、がん検診などでまず自分の健康状態をしり、修正すべき目標を設定することが大切だと改めて考えます。ところが定年を契機に会社の健診もなくなり、自分でわざわざ出向くこともせずに健康チェックから遠ざかってしまうのが現実です。

 団塊の世代にこそ毎年の健康チェックを勧めたいと思います。



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