超10blog香川県では、「超10(長寿)運動」=「健康で元気に長生きしよう運動」を、県民が力を合わせて実施します!

cho10.jp

超10ストア!

検索

カレンダー

1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2012 >>

最新記事

カテゴリー

過去の記事

RSSATOM 無料ブログ作成サービス JUGEM

スポンサーサイト

2014.12.11 Thursday | category:-

一定期間更新がないため広告を表示しています

-
  高齢になってもいきいきと人生を送るためには高齢者が活躍できる場所の確保や学習する機会の保障が必要です。高齢者が中心になってまちおこしやむらおこしをしていくことがこれから増えて行くことが予想されます。

 すでに四国には元気な高齢者が活躍してまちおこしをしている事例がいっぱいあるのです。「そうだ葉っぱを売ろう」で有名な徳島県上勝町の葉っぱビジネスについて紹介します。その取り組みが今回「人生いろどり」という映画にもなり9月に公開予定ですがそのホームページには

  人は、誰にでも役割があります。

  居場所と出番を見つけていこう。

  まさに映画のタイトルのように

  みんなが『もうヒトハナ咲かそう』と

  いきたいものですね。

ということばが書かれています。上勝町の人口は1,997 854世帯(平成2191日現在)、高齢者比率が49.5%という、過疎化と高齢化が進む町です。町の半数近くを占めるお年寄りが活躍できるビジネスはないかと模索したところ、"つまものビジネス""葉っぱビジネス"1987年にスタートしたのです。葉っぱビジネスのポイントは、軽量で綺麗であり、女性や高齢者でも取り組める商材であること。現在の年商は26000万円。中には、年収1000万円を稼ぐおばあちゃんもいます。それを支えるのはPC(ブロードバンド・ネットワーク)。 決まった数量を毎日出荷するのではありません。おばあちゃん達はPCを駆使し、全国の市場情報を収集して自らマーケティングを行い、葉っぱを全国に出荷するのです。 PCでは自分が町で何番目の売上を上げているかの順位等も分かるようになっており、こういったビジネスモデルの全てが良い刺激になり、更なる発展へつながっています。(http://www.irodori.co.jp/own/index.aspより)

 上勝町の葉っぱビジネスのすぐれたところは葉っぱという資源と全国の料亭のニーズをリアルタイムに結びつけたところでありますが何よりも高齢者がいきいきと働いてビジネスを成功させているところだと思います。

 全国で高齢者が起業し、ビジネスとして成功させるということをもっと追求してもいいのではないかと思います。そのためにも全国に潜んでいるニーズを発見し高齢者でも取り組めるような息の長い仕掛け作りが必要です。


-
  ひとは皆、年をとり、連れ添いに先立たれ、いずれは一人になります。下図のように香川県では平成37年に、一人暮らしの高齢者世帯が37.3%、夫婦のみの世帯が32.7%となり、約40%が高齢者の世帯となります。一人暮らし、老老世帯となった高齢者にどのような未来が予想されるでしょうか。

 体が元気な間は自分の家にひとりでも住み続けたい、介護が必要になった時には介護付きの施設などに入居しようと考える人が多いことが統計上も示されています。

 ところが、介護付きの有料老人ホームの料金が高くてとても払えない高齢者が多いのです。この料金の中身ですが入居時に求められる入居一時金に加えて毎月の料金が以下の項目で必要となります。

1.毎月の月額利用料

2.家賃・管理費・光熱費

3.食費

4.介護に関わる実費

5.介護保険自己負担額の1割

6.お小遣い

 高松には入居一時金がゼロ円から600万円近くまでの有料老人ホームがありますが、いずれの施設も毎月の料金は10数万円必要です。この10数万円という金額は国民年金だけではとてもまかなえず、貯金の取り崩しや子供からの援助に頼ることになります。こどもの世帯だって家のローンや夫婦とも働きでやっと自分の家庭を維持しているというのが一般的な現実です。

 このような状況で残る選択肢は介護が必要になっても自分の家で最後まで過ごすというものです。政府の目指す地域包括ケアは来る超高齢化社会を国民の自助、互助、共助に頼りながら住み慣れた家やまちで最後まで医療や介護を受けながら過ごすことを目指しています。しかし、この構想には住まいの料金が高いという点が考慮されていません。10万円以下で入居できる施設が圧倒的に不足しているのです。

 住み慣れた家で最後を迎えたいというのは私たち多くの望みですが「だれでもが安心して」ということを実現するためにはやはり公的に整備された低料金で入居できる住まいの整備が必要です。そのために、民家改造の奨励制度や、低料金の老人ホーム、共同住宅の整備、県立住宅、市営住宅のバリアーフリー化、エレベーター設置等、税金を投入しての基盤整備が今から求められていると思います。

-
コーヒーで認知症の予防になるかも

MCI(軽度認知障害)を知っていますか?アルツハイマー病に移行する前段階で物忘れの症状が目立ってきているけど日常生活に支障はきたしていない状態。しかし、アルツハイマー病に移行する危険性はあり、加齢による物忘れと明らか異なり病的な状態だ。アルツハイマー病に代表される認知症になってしまえば自立した生活は続けられないし、身近で認知症の患者さんを看たことがあれば、将来認知症にだけはなりたくないと強く感じていることでしょう。

認知症の発症予防を調べれば、どれもが同じようなことを言っている。野菜や果物の多い食習慣、適切な睡眠、運動習慣、禁煙、生活習慣病の予防と似ている。これで不安は解消されないだろうね。

そんな折り、1つの疫学調査が目に留まった。私はコーヒー中毒でコーヒーを毎日10杯近く飲んでいたという話を以前した<http://cho10.jugem.jp/?eid=388>と思う(注:今は6杯ぐらいに抑えているんだけどね)。そんなコーヒー好きには堪らない報告だった。今回、Medscapeの記事を詳しく紹介する。

-----
毎日数杯のコーヒーを飲むことでMCI患者さんは認知症の移行を予防ができるかもしれない。

血中カフェイン値が1200ng/mL以上のMCI患者さんは、2年から4年の経過観察期間中、認知症への移行が全く無かったことが研究で示されている。

認知症に移行しなかった患者さんの血中サイトカイン(細胞から分泌される情報伝達物質)のパターンは、カフェイン入りのコーヒーを与えて認知症への移行を予防したアルツハイマー病モデルのトランスジェニック(遺伝子改変)マウスの血中サイトカインのパターンと似たものだった。この認知症の発症予防効果は、コーヒーに含有しているカフェインによるもので他の食材に含有したカフェインによるものではないだろう。フロリダ州、ピッツバーグ、ベイ・プリンス退役軍人病院に所属する主要著者のGary W. Aredash博士は説明してくれた。

ある種のサイトカインのパターンによって、MCIから認知症へあっという間に移行させるためのシグナルになる可能性があるとArendash医師は述べている。

雑誌Journal of Alzheimer's Diseaseの6月号に掲載された報告の内容だ。

カフェイン値が低ければ

この新しい研究報告は2つのコホート試験が含まれる症例比較試験で、フロリダ・アルツハイマー病研究センターに登録されている65歳以上の124名が対象になっている。登録者は研究開始時に一連の神経学的評価、認知テストを受けていて、正常、MCI、そして認知症に分類されていた。それと同時に調査開始時における空腹時の血液サンプルも使用できた。

2年から4年の追跡期間中、年次的に認知機能は再評価され、5つのグループに分けられた:(1) 最初から正常でそのまま正常、(2) 最初は正常だったがMCIへ移行、(3) 最初にMCIだったけどそのままMCI、(4) 最初にMCIで認知症へ移行、(5) 最初っから認知症でそのまま。

調査開始時の血中カフェイン値を解析をしたところ、正常者と比較すれば、MCI患者は明らかに低値を示していた(P < .03)。認知症患者の血中カフェイン値も正常者と比較すれば低値ではあったが、統計的な有意差はみられなかった(P < .07)。

最初に正常でMCIに移行した患者は、変化しなかった正常者と比較して血中カフェイン値は26%低下していた。しかし、この結果にも統計的な有意差はみられなかった。というのも、このカテゴリーに分類された患者間での血中カフェイン値にかなり大きなバラツキがあったからだ。

それに反して、MCIから認知症に移行した患者11名は、MCIのままだった患者に比べて血中カフェイン値は51%低下していた(P < .02)。

MCIから認知症に移行した患者で、血中カフェイン値が1200ng/mL以上の患者は誰もいなかった。MCIのまま安定している患者の半分は高値を示していた。調査開始時に血中カフェイン値が1200ng/mL以上だったMCI患者は、2年から4年の追跡期間中、誰も認知症へ移行しなかったことになる。

マイアミ(81名)とテンパ(43名)のMCI患者を対象にしたコホート試験でも血中カフェイン値と認知症移行リスクには同様の関連性が示されている。

血中カフェイン値1200ng/mLというのが重要な閾値だとArendash医師は考えている。このクリティカルなレベルに達するためのコーヒー量は、5杯、もしくは500mgのカフェイン摂取を目標にすることで、1日3杯から5杯のコーヒーを飲む必要がある。アルツハイマー病のモデルマウスを使った以前の研究報告によると、コーヒーを1カップから2カップ、もしくはカフェイン100mgから200mg(典型的なアメリカ人の1日摂取量)を摂取しても認知症のリスク回避にはならなかったと彼は説明してくれた。しかし、コーヒー5杯を1度に摂るべきか日中に振り分けて飲べきか分かっていない。

更に重要なことを覚えておいてもらいたい。MCIのままだった患者さんの半分は血中カフェイン値が1200ng/mL以下だったにも関わらず認知症へ移行していない。明らかに他のファクターが重要な役割を担っていることになる。このファクターは、認知能のレベルや身体活動レベルに関わることで、高血圧症の存在、抗酸化物質の摂取、特に果物や野菜などの摂取があるとArendash医師は考えている。

更にこの研究から3つのサイトカイン(細胞が細胞外に分泌する伝達物質)が明らかになった - 顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、インターロイキン10、そしてインターロイキン6 - これらのサイトカインは、MCIのままだった患者や認知症の患者と比較して、アルツハイマー病に移行したMCI患者で明らかに低値だった。他に8つのサイトカインも調べられたが、この2つのMCI患者グループ間で差はみられなかった。

「最初に血液サンプルが取られていたけど、アルツハイマー病に移行したMCI患者では、これらのサイトカインが全て低値を示していたことになる」とArendash医師は述べる。「これで診断できるかもしれない;アルツハイマー病への重要な進展マーカーになる可能性がある。」

人間の脳で確認できている異常タンパク質、アミロイドβも形成するアルツハイマー病のモデルマウスの研究で、カフェイン入りのコーヒーを飲ませることで認知機能の悪化を予防することもできた。

この研究で示されたサイトカインのパターンとアルツハイマー病モデルのマウスのパターンは類似していた。「こういう理由から、全てのMCI患者に当てはまらないにしても、習慣的にコーヒーを飲むことで認知症への移行を止められると我々は考えている。」

マウスを使った研究から、カフェインの疾患修飾メカニズムを解明することができる。カフェインは単独で特定のシグナル伝達メカニズムを介して、アミロイドβ生成に必要な酵素のレベルを抑制することが分かった。この研究から、コーヒーに含まれている何かによって、血液中の3つのサイトカイン、G-CSF、インターロイキン10、インターロイキン6のレベルを上昇させられた。特にG-CSFは、アルツハイマー病モデルのマウスでのシナプス新生や神経新生によって認知レベル改善作用があると言われている。

カフェインに限らず、コーヒーには多くの抗酸化物質や抗炎症物質が含まれていて、アルツハイマー病のリスク軽減に寄与しているだろう。

この研究は後向き研究になるため、因果関係を示すために、コーヒー摂取、他のカフェイン含有飲料、デカフェ飲料を摂取して、経年的にどう変化するかという臨床研究をすることで確認していかなければならないとArendash医師はいう。コーヒーを飲む習慣のない中国人を対象にすれば理想的ではないかと彼が考えている。
-----

こういう内容の報告だったけど、明らかに今までのコーヒーに関する疫学調査と違う。コーヒーの飲む量を質問票で調べているだけの調査報告ではなく、血中カフェイン値の実測値で比較しているところが新しいし、因果関係を動物実験のデータを使ってサポートしているから説得力はある。

しかし、当然のように問題点もその裏返しだ。例え血液サンプルを使っていても後向き研究から因果関係は立証されない。マウスの実験で人間の現象を推測できてもやはり推測でしかない。マウスでしか見られない現象かもしれない。やはり著者も述べているようのにコーヒーを使った前向き研究が必要ですね。

それでもコーヒー好きには堪らない報告でした。毎日美味しい煎り立てのコーヒーを飲んで頭をシャキッとさせて暑い夏を乗り切りましょう。
-