超10blog香川県では、「超10(長寿)運動」=「健康で元気に長生きしよう運動」を、県民が力を合わせて実施します!

cho10.jp

超10ストア!

検索

カレンダー

1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< April 2012 >>

最新記事

カテゴリー

過去の記事

RSSATOM 無料ブログ作成サービス JUGEM

地域包括ケアの時代に

 

ニーズに応じた住宅が提供されることを基本とした上で生活上の安全・安心・健康を確保するために医療や介護、予防のみならず福祉サービスを含めた様々な生活支援サービスが日常生活の場で適切に提供できるような地域での体制(おおむね 30 分以内に駆けつけられる圏域(中学校区))を地域包括ケアとしています。こうした地域包括ケアシステムが構築されれば、人生最期の時まで自分らしく生きていけると政府厚労省は計画しています。

 

 この計画の中身は最後まで住み慣れたまちで医療や介護を受けながら安心して住み続けたいという高齢者・国民の要求に応えるものではありますが実は税と社会保障の一体改革の枠内の政策です。患者利用者を医療から介護へ、病院から在宅へ誘導する仕組みであり、軽度者の介護保険はずしや自助、共助によって公費を抑制し、効率化したシステムで2025年がピークに達するとされる超高齢化社会における国の負担をできるだけ安上がりにしようとする制度です。

     一方でセコム、わたみ、生命保険、大手建設会社など民間企業は配食サービス、介護施設、高齢者住宅などの経営で地域のケア、介護の市場にすでに深く参入しており、営利市場をさらに拡大しようとしています。

 

   香川県や高松市でも国の方針のもとに今後の高齢化社会を迎えるにあたっての様々な計画(高齢者保健福祉計画、地域ケア構想など)が2012年に発表されました。私たちひとりひとりがこれからの人生をどのように過ごして行くのかについて多いに関係のある問題です。これから少しづつ紹介して行きたいと思います。

-
*ビタミンDの最近の話題

皆さん、更新が遅くなって申し訳ありませんでした。忙しい時期でも定期的に記事を書いていく習慣を身につけないといけませんね。健康生活も同じようなもの、毎日のちょっとした積み重ねが重要なのは分かっているんですけどね。

実は先日、一般向けにビタミンDの講演をしてきました。そこで今回はビタミンDの話題をとり挙げましょう。

ビタミンDの健康に対する考え方はここ5年で様変わりしている。 くる病の治療薬から始まり、身体のミネラルバランスや骨の代謝に関わることから、以前は骨粗鬆症のような骨の代謝疾患の予防効果が注目されていた。しかしながら、最近は骨以外の作用に関心が向いている。

一般的な癌、高血圧症、心血管疾患の発症、脳神経の成長などに関わるという報告から始まり、骨以外のビタミンDの作用が今はホットな話題で、日増しにその重要性が注目されている。さらに、欧米ではビタミンDの不足状態もまん延していることも明らかになり、米国では昨年(2011年6月)にビタミンD欠乏の治療ガイドラインが改訂されました。詳しい内容は私のブログに書いているので興味がある人はそちらをご覧ください。

<b>ビタミンD欠乏症に関する治療ガイドライン</b> <http://life-support.cocolog-nifty.com/lifelonglifelog/2011/06/d-02eb.html>

概略を書けば、乳幼児から高齢者までのビタミンDの推奨摂取量が15μg、上限量は8歳以上で100μgになっている。日本ではどうでしょう。厚生労働省から「日本人の食事摂取基準(2010年阪)が出ています。この基準は2009年(平成21年)に次の5年間の使用目的のために公表されたもので、平成26年まで更に2年間我々が基準にしていく値です。詳しい内容は厚生労働省のホームページに掲載されているのでみてください。

厚生労働省 > 日本人の食事摂取基準(2010年版) > ビタミン(表) <http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4n.pdf>

この中のビタミンDの摂取基準をみると、ビタミンDの摂取目安量は5μgで上限量は50μgである。これは単純にみても推奨量で3倍の開きがある。

欧米のビタミンD欠乏のまん延が日本で見られないからでしょうか?日本でも小規模ながらビタミンDレベルの調査がされていて、2010年の7月に長寿医療研が発表したものである。愛知県内の介護施設に入所している寝たきりになっていない女性435名を対象にビタミンDレベルを調べたところ、8割がビタミンD欠乏という結果だった。これは欧米の結果と変わらなかった。実は日本でもビタミンD欠乏は問題になっていることがわかった。

そして、ビタミンDの最近の報告が気になった。雑誌Journal of Clinical Endocrinology and Metabolismの2012年2月8日付けでオンライン掲載されたオーストリアの報告(Published online before print February 8, 2012, doi: 10.1210/jc.2011-3043)は、日本の長寿医療研の報告と同様の調査対象だった。オーストリアの95カ所の介護施設に入所している平均年齢83.7歳の961名の女性におけるビタミンDレベルと27ヶ月間以内の死亡率の関連性が調べられた。著者のStefan Pilz医師によると、日本と同様でビタミンD不足は、なんと入所者の92.8%に認め、不足している中でもビタミンDレベルを4群で分けると、最も少ないグループの死亡率は、最も多かったグループ(多いと言ってもビタミンDは不足した状態)と比較して1.48倍高かったという。

この結果から日本人でもビタミンD欠乏と死亡リスクに相関がありそうだと推測できる。さらに日本では食事摂取基準の目安量も少ないことを加味すれば、この先2年はビタミンD欠乏が日本中でまん延し続ける可能性もある。

どうすればいいのか?ビタミンDはサンシャインビタミンと呼ばれるように、紫外線によって皮膚で産生される。したがって、ビタミンD不足にならないために日光浴をすることが重要だ。しかし、日本に住んでいると冬場はビタミンDを産生できるだけの紫外線があびられない。4月になれば陽射しも強くなりビタミンDを産生できるようになるだろう。これからの季節は外に出て太陽の恵みを全身に浴びる習慣をつくっていくといいだろう。
-
Q1 現在、在宅医療は、希望すれば誰でも受けられるものでしょうか。     少し見にくくて恐縮ですが図表のように1950年代始めは在宅死が8割台病院死が1割台でした。つまり、家で亡くなることが普通の時代があったのです。  1975年を境に病院死と在宅死が逆転し、最近では病院死が8割台、在宅死が1割台と病院で亡くなることが普通のこととなり、在宅で医療を受けながら旅立つことが少ない状況となっています。 また在宅という言葉に最近は高齢者の施設(特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、ケアハウスなど)も含めて考えるようになっており、次の表にあるように純粋に自宅で最後を迎えたのは香川県では1161人(10.9%)となっております。  では何故在宅で最後まで療養することができない時代になったのでしょうか。 再び文字が見えにくくて恐縮ですがその理由の第1は介護してくれる家族に負担がかかるからというものが第1、病状が急変した時の対応に不安があるというのが第2の理由でした。この表に表れていない背景として共働きや核家族で家庭の介護力そのものが弱い、家族の死そのものをもとった経験がないなどが考えられますが そもそも医療従事者の方から患者さんやご家族に在宅医療があるということを積極的にすすめてこなかったということもあると考えられます。  ところが2000年に介護保険制度が始まり、在宅介護を支える様々な人材や施設が整備されてきたことや2025年に団塊の世代が75歳となる時代(地域包括ケアの時代)を見据えて政府厚生労働省は病院から在宅へと療養の場を誘導する政策を取り始めました。  在宅医療を希望すれば誰でも受けることができるような時代がこれから始まろうとしているのです。 Q2 また、「在宅」であるために、家の住環境と家族に求められる意識は どのようなものでしょうか。  ひとりひとりの患者さんの住環境とご家族の状況は千差万別だと思います。エレベーターのないアパートに家族がいないままのひとり暮らしの患者さんもあれば、バリアフリーで車いすで自由に行き来が出来る広さの家に3世代にわたる家族に囲まれている患者さんもあります。このように患者さんの置かれた状況はそれぞれ違いがありますが、誰でもが到達可能な最高水準の身体的、精神的な健康状態を保つことができるよう私たち医療介護の専門家は様々な助言や支援を行いたいと思っています。  ご家族は始めての経験に戸惑い、どのように対処したらいいのか誰に相談したらいいのか悩みます。主治医、看護師、相談員、ケアマネージャーなどにアプローチして頂けたらと思います。
-
  2月26日、香川県社会福祉総合センターで在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワークの香川大会が開催されました。大会長は在宅診療 敬次郎クリニックの三宅 敬次郎院長。「老いても病んでも我が家で暮らせる地域つくり」をテーマに200人余りの市民、医療介護の関係者が集い討論をしました。

 

 第1部は高松市の在宅診療の現状というテーマで医師を始め歯科、訪問看護、訪問薬剤師、訪問リハビリ、地域連携室の相談員、ケアマネージャー、患者の立場から発言がありました。結論は、在宅で最後まで医療や介護のサービスを受けながら質の高い医療を受けることができる条件は不十分ながらも整ってきているのでもっと市民に在宅医療のことを知ってもらいたい、医療従事者としてもっと積極的に在宅医療のすばらしさを伝えていこう、そのためにお互いの敷居を低くして連携を強めていこうというものでした。


 第2部は徳島、高知、愛媛、香川県の在宅医療の取り組みをそれぞれ代表的な在宅医療の担当医から聞き、今後のあるべき姿を模索しようと言うものでした。今後迎える多死社会(2010年110万人の死亡数が2040年に166万人に増加するが死亡する場所が病院から在宅に変わっていく時代)に向けてどのような準備が必要か、様々な取り組みが発表されました。


 まず第1部と同様に、在宅で終末期を迎えることにどのような意味があるのかなどについて県民、住民を巻き込んだ取り組みが必要であること。例えば、食事が口からとれなくなった時に胃瘻(腹部から胃に穴をあけて栄養を注入する方法)を毎年20万人行っているが本当にそれでいいのか、がんのターミナル状態になった時に家で最後まで過ごすことができるように医療従事者がこれまで以上にお互いの顔が見える連携を強めて患者さんを支える活動が必要なこと、その時に患者の患者会も県下にたくさんボランティアグループがあるので連絡をしてほしいなど様々な意見が出ました。


 住み慣れたまちで住み慣れた家で自分の人生がよかったと思える最後を迎えることができることを目指して県民、市民の一人一人が医療介護の専門家とよりよい姿を模索しようとするすばらしい集会でした。

-
<太りすぎの医者からダイエットやエクササイズのアドバイスは得られにくい>

雑誌Obesity[肥満]の1月号にちょっと気になる報告があったんで紹介しよう。

- 太りすぎの医者からダイエットやエクササイズのアドバイスは得られにくい

2012年1月31日 - 標準体重の医者は、太りすぎ(過体重もしくは肥満)の医者に比べ、ダイエットやエクササイズのアドバイスを患者によくするし、肥満の診断も多いそうだ。

「かかりつけ医が自分より太っていたら、肥満の診断はされないし減量のための話し合いもないでしょう」とメリーランド州ボルチモア、ジョンホプキンス大学医療経営学の助教、Sara Bleich博士が話してくれた。

500名のかかりつけ医を調査した報告によると、BMI値(体重[kg]÷身長[m]÷身長[m])が標準の医者は、太りすぎの医者に比べ、肥満患者と減量に関する話し合いをする割合が多かった(30% vs. 18%)。さらに、医者は自分のBMI値と同程度か高ければ肥満と診断する傾向もあったそうだ。

スリムな医者は肥満に関するトピックをとり挙げるだけじゃなく、自分のアドバイスに従うことが妥当だと考えている。自己申告でBMI値が25以下の医者は、自分が適正体重だと思っていて25以上を太りすぎと考えている内容が雑誌Obesityの1月号に掲載された(Obesity, doi:10.1038/oby.2011.402)。

太った医者が減量や肥満に関してなぜ話し合わないのか正確な理由は分かっていない。

「身体を動かせ」や「食べる量を減らせ」なんてアドバイスに効果が無い事を太りすぎの医者は知っているからかもしれない。「効果が無いと分かっているアドバイスはしたくないんだろう」とBleich博士は考えている。

更に言えば、太りすぎの医者は、減量ピルの使用を勧めがちだった。減量手術を勧める割合は今回の報告で調べられていない。

- 私がよければ、あなたもいいよ

もう一つの可能性として、「自分と同様の太りすぎの患者さんを見慣れているため、自分が大丈夫なら彼らも大丈夫だと思う医者がいるかもしれない」とBleich博士は説明する。肥満の医者のアドバイスを患者はどれくらい信頼するものなのか今後調べていく予定だ。

「これは医者の問題であり、自分で何とかしなければならない」とオハイオ州クリーブランド・クリニックの消化器外科医のMatthew Kroh医師はコメントをしている。「肥満は蔓延していて、健康的な専門家でさえも国レベルで増えている肥満の影響は受けている」という。

今回の知見で、問題が更なる問題を生み出していることも示された。「患者は次のように言える『肥満から医学的な問題が引き起こされる可能性があるってことは理解できました。でも、私が信頼している医者はその考えに立っていないから、あまり深刻な問題じゃ無いんでしょう』」と彼は説明する。

「ダイエットやエクササイズに関するアドバイスは、万人に通じないからしないんだ」とテネシー州ナッシュビル、バンダービルト大学医学センターの減量外科医であるRonald Clements医師は主張する。

全てを解決するたった1つの方法なんてない。減量のアドバイスは個々にあったものでないといけない。

「体重が2,3kg重いのなら、医者は『デザートを止めてエクササイズをしないさい』と言うだろう、しかし、このアドバイスは病的肥満な人に通用しない」と彼は言う。「個々の患者さんに合わせて効果的なアドバイスをしていく必要がある。」

-

私は10年前太っていて体重84kg、BMI値で言えば28を越えていました。考えてみれば患者さんにダイエットやエクササイズのアドバイスをした覚えがありません。現在ダイエットをしてBMI値は21のスリムな体型になっています。自分の実践してきたダイエットで恩恵を得られる人は多いと信じダイエット専門外来を設け、今では減量に限らず健康的なライフスタイルを提案している立場になっています。ダイエット専門外来を希望される人も増え、今月10人(2月)になりました。先日、「超10」の紹介でいらっしゃった患者さんもいます。少しでも皆さんの健康生活の助けになればと思っています。ではまた。
-
  小惑星探査機はやぶさが60億kmの旅を終えて2010年オーストラリアの砂漠に着地してから1年半が経過しました。小惑星イトカワから持ち帰った1200個以上の試料の分析が続いていて、その結果から宇宙の誕生の歴史等に関わる様々な新しい発見がこれからの研究に期待されています。

 エンジントラブル、燃料漏れ、軌道の変更等様々なトラブルに見舞われながら2003年の発射から約7年間かけて大気圏に再突入できた日本人の粘り強さや技術力などが世界に大きな感動を呼び起こしました。

 私が一番感動したのはやっと地球大気圏に突入する時に500kgのはやぶさの本体は大気圏突入の際に燃え尽き、はやぶさの体内に(本当に「へその緒」と名付けられているそうですが)電源ケーブルとつながったカプセルだけが大気圏に突入し1万度の熱に耐えその後パラシュートを広げて目指したオーストラリアの砂漠に着地したこと、さらにその着地したカプセルにはへその緒の痕跡が残っていたということです。まるで母体が自分の肉体を犠牲にして赤ちゃんを地球に送り込んだような錯覚を覚えたのです。

 また地球から打ち上げられた直後のはやぶさは地上からの全面的な制御管理にあったが、地球から離れるに従ってコンピューターのプログラムを次々と書き換えていくことにより自立的に制御したり、目的に向かったりするようになり、まるで子供が成長していくような感じであったそうです。 

 どんなトラブルがあってもあきらめないで地球に生還させた原動力はやはり技術力と粘り強い精神力だと思います。




-
マラソンで右心室の機能不全に陥るかも

趣味はマラソン。中高年になってから走り始める人も多く私もその一人だ。生活習慣の乱れから中高年以降に肥満は増え、その結果、生活習慣病(糖尿病、高血圧症、脂質代謝異常症)も増えている。この状況を危惧して政府は、「メタボ」という言葉を国民に浸透させ、予防医療への試みの最中で、その対策の柱になっているのが運動だ。これが直接の理由かどうかわからないけど、中高年以降になってからランニングなど持久力競技を始める人は多い。

マラソンをしている中高年なら分かってくれると思うけど、走り始めると記録が気になってくる。最初はフルマラソンを制限時間内に完走することを夢見る。タイムなんか気にしないけど、完走してしまうとタイムを縮めたい欲求が出る。「次は4時間以内で走りたい」、更に「3時間半を切りたい」、そして市民ランナーなら誰もが夢見る「サブスリー」を目指して、しだいに身体活動量は増えていく。

運動習慣は、座っている生活スタイルに比べて、寿命を約7年伸ばす報告があり、適度なエクササイズは死亡リスクを低下させる。しかし、マラソンのような持久競技で記録を狙うアスリートの運動負荷は、冠動脈疾患予防で推奨されている運動量に比べて5〜10倍の強度がある。今までの報告で、心機能の指標として使われている心臓の収縮機能や拡張機能はマラソンランナーでも維持されてる。しかし、マラソンランナーの半数以上で、心筋障害の指標となる血清の心臓トロポニン値が上昇していることが分かっている。

この事実に加え、持久力競技者は、心房細動という不整脈のリスクも高いという報告もあり、マラソンを含め持久力競技が本当に心臓の健康にいいのか疑問が生まれていた。

今日の報告は、この疑問に向けられており私も関心がある内容だ。心臓は血液を全身に送り込む役割の左心室系と肺循環に送り込む右心室系に分けられ、今までの心機能評価の研究では、左心室機能に注目が集まっていた。しかし、強度の高いエクササイズによって、一時的な機能不全に陥るのは右心室ということが新しい研究で明らかになった。持久力競技者にとって右心室機能がアキレス腱になっていると、雑誌European Heart Journalの2011年12月7日に掲載された研究報告(Eur Heart J 2011; DOI:10.1093/eurheartj/ehr397)の主要著者であるAndré La Gerche医師が説明している。

この研究は、よくトレーニングを受けた40名の持久力競技者を対象にしている。彼らの平均年齢は37歳で、90%以上が男性、週に16時間以上のトレーニングをしている。これは一日2時間以上の練習をしていることになり、マラソンで言えば、明らかにサブスリーレベルだ。

血清の心臓性トロポニン値(心筋障害性の指標)とBNP値(心臓負荷の指標)、心エコーによる心機能(心室駆出率)、さらにガドリニウム造影心臓MRI(心筋線維化の指標)を、マラソン、トライアスロン、アルペンスキーなど3時間から11時間の競技直後と1週間後で評価している。

心臓トロポニン値とBNP値の上昇は、右心室駆出率の低下と相関が示されたが、左心室駆出率との相関は無かった。右心室駆出率の低下は、時間が長い競技に参加しているアスリートと最大酸素摂取量が多いアスリートで認めた。それでも一週間後の検査で、右心室機能の評価はすべて正常に戻っていた。さらに、他の被験者よりも競技年数が長かった5人では、右心室近傍の心室中隔に心臓MRIによって心筋線維化が認められた。

La Gerche医師によると、強度の高い持久力競技(マラソンやトライアスロン)の場合、肺動脈圧が全身循環血圧より上昇しており、その圧負荷によって右心室は運動の衝撃に耐え続けなければならないらしい。右心室の負荷が増え、3時間、5時間、8時間、10時間と時間が長くなれば、多大な疲労が蓄積して障害を与える可能性があるのだろう。

この報告の論説に述べられているが、米国とヨーロッパでは、年間500以上のマラソンイベントが開催され、その数は増えている。過去30年をみると、エクササイズの欠如による肥満や疾患は増えているけど、逆にウルトラ長距離なイベント(100km以上)に参加するランナーも増えているため、この研究をきっかけとしてより詳細な研究が必要で、持久力競技の長期的な健康への影響を調べていく必要がある。

今のところ、右心室拡張が健康にどんな影響を与えるか分かっていないけど問題になる可能性がある。動物実験をみれば、強度の高いエクササイズで右心室障害は引き起こされ、危険な不整脈のリスクが高まる。しかし、ヒトにおいて、右心室機能障害を前向きに評価した研究報告はない。自転車競技者の心室期外収縮に関する報告があるぐらいだ。

運動をしなければ長生きできないと私も信じているけど、その運動の量をどのくらいにすればいいのかわからない。私も走り始めた頃、かなりアスリートを意識して記録に拘った。フルマラソンでサブスリーを目指そうとした時期もある。記録のベストは3時間17分ですが、ここから1分ずつ縮めるための身体への負担は自覚できた。練習で疲れた日に胸が躍る感覚に襲われたことがある。ほんの数分だったけど、初めて不整脈を自覚した瞬間だった。実は、その後、不整脈を数度経験した。身体のためにしている運動で体調を壊しては意味がない。記録狙いのマラソンが身体に悪いと判断して記録を諦めた。今はゆっくり心臓に負担がかからないペースで長距離走を楽しんでいる。おかげでここ数年は不整脈の症状が出ていない。今日の報告をみて自分の選択は間違っていないなと思えました。

「40歳からのアスリート」というスローガンを掲げて頑張っていたが、「生涯ランニング」というスローガンに切りかえる時期なんでしょうね。
-
  3月11日の東日本大震災から9ヶ月が経過しました。厚労省復興対策事務局の調査によると11月17日現在、学校等の避難所に6都県で780人、旅館、ホテルに710人、親族知人宅に17304人、公営住宅、応急仮設住宅、民間賃貸住宅などに310112人、合計で約33万人の人々が全国47都道府県、1700の市町村に避難している状況です。(余談ですがわが香川県の避難者の受入数は90人で全国最低となっています。)

 現地東北の各県では県民、市民の意見も集めながら今後10年間の震災復興計画が策定されています。宮城県の復興計画の骨子は高台にエコタウンを建設し、平地部を底上げし、産業基盤を作り、職住を分離したまち作りを目指すことです。被災者の方には仮設住宅で寒い冬を何回か過ごした後に高台のエコタウンに移住するまでなんとしても生き延びて欲しいと願わずにはいられません。

 エコタウンのイメージとして太陽光、風力、小水力、地熱エネルギー等の利用や電気自動車などが描かれていますがまだその計画の具体的な面については書かれていません。また地域を包括する保健、医療、福祉の再構築という項目でもその具体的なイメージが記載されていません。

 5月11日のこのコラムに私の個人意見として以下のイメージでの復興を描きました。もう一度記載して見直してみたいと思います。

1)環境に優しい(CO2を削減できる)地産木材を使用した家を造る。

2)サービス付き高齢者住宅の建設(医療や介護サービスが24時間)

3)住宅ローン支払い困難者の支援

4)持ち家からの住み替えの支援

5)共同墓地と震災、津波被害を後世に残すためのモニュメント

6)仮設住宅は仮設でなく共同住宅群として建設し単身高齢者が最後まで生活できる住宅建設を

共同住宅群にはプライバシーの保てる個室と共有空間(庭、作業所、趣味、娯楽スペースなど)の併設を

7)医療や介護サービスを24時間365日受けることのできる共同住宅

8)自家用車に頼らなくても自宅とまち、そして墓地などをバリアーフリーに移動できる交通手段(ノンステップバス、路面電車、モノレール)

9)まちを建設する場所は専門家の調査も参考にして災害に強い場所に

10)エネルギーは太陽光、風力、水力、潮汐などの自然エネルギーを中心に設計し、エコタウンの実現を

11)このようなまちを作るために日本中から労働者が東日本に集まり、自然環境を保護増強(植林、農業の再建など)しながら地産地消の産業を興す

12)エネルギーも労働力も、経済も地域で循環するように設計し、大きな財

   源を投入し大建築物を構築することは必要最小限にとどめる。

 以上を振り返ると私の思いがかなり実現しそうな点とこれからもっと提案し発言していかなければならない課題とがあるようです。

 政府は遅ればせながら2013年2月に震災復興庁をおき、19兆円の予算を今後投入する計画です。こどもや働くもの、高齢者が安心して住み続けられるまちづくりがこれから始まります。多いに期待しながら私たちに出来ることを見つけ応援して行きたいと思います。

 

 

-

<減量じゃない、体力をつければ死亡率は下がる>


エクササイズの話題をとり挙げよう。健康的でいるために食習慣と運動習慣のどちららが大事?なんて話題を目にすることもあるけど、この2つを切り離して論じるのはナンセンスだ。健康を考えれば自明なことで、食事で身体をつくりエクセサイズで機能を高める。この両者は相即不離な関係で成り立っている。


ダイエット希望で私のところに受診される患者さんがいますが、彼らの目的は「減量」である。体重を減らしたいと思っている人は多く、運動をしないで痩せたいと切望している。「減量」はそのまま「健康」に繋がらないことを強調するけど、一般クリニックという性格上、運動療法に力を入れられない。更に報告をみれば運動のみで減量も期待できない。減量を目的にすれば、単独で効果のある食事療法が中心になってしまう。しかし、体重が減っても決して健康になっているとは言えないため私自身は複雑な思いだ。

今日は雑誌Circulationの2011年12月6日の記事、「Long-Term Effects of Changes in Cardiorespiratory Fitness and Body Mass Index on All-Cause and Cardiovascular Disease Mortality in Men/心肺機能レベルとBMI値の長期的な変化が男性の全死亡と心血管疾患死亡へ与える影響」を紹介しよう。

この研究は<u>疫学調査なので、因果関係ではなく関連性が示されているとうことを最初に強調しておくが、心肺トレーニングレベルとBMI値の長期的な変化が、全死亡リスクと心血管疾患死亡リスクに影響があるかどうか調べた報告だ。

Aerobics Center Longitudinal Study(エアロビセンター縦断試験)に登録している14,345名(平均年齢44歳)、少なくとも医学的な評価を2回している男性のデータを解析している。フィットネスレベルは、最大負荷のトレッドミルテストから評価してメッツ(METs)(*注1)で算出。BMI値(*注2)は当然、体重と身長から計算したものだ。フィットネスレベルとBMI値の変化は、試験開始時と少なくとも6年以上経過した値から評価して、「低下」、「不変』、「増加」に区分した。全体の追跡期間は11.4年にわたっていて、この間の全死亡は914名、心血管疾患による死亡は300名だった。全死亡と心血管疾患死亡リスクは、フィットネスレベルが「低下」したグループに比べて、「不変」グループでそれぞれ30%と27%低下、「増加」グループで39%と42%低下していた。当然、BMI値を含むいくつかの危険因子で補正されている結果なので、体重が増えていても減っていてもリスク低下を認めたことになる、更に計算すると、1メッツ改善すれば、全死亡リスクと心血管疾患死亡リスクはそれぞれ15%と19%低下することになる。

これとは対照的に、BMI値の変化は、フィットネスレベルで補正をすると全死亡リスクと心血管疾患死亡リスクに影響を与えなかった。

著者であるサウスカロライナ大学のDuck-chul Lee医師も述べているが、「今は、人々の関心が減量に向いているけど、フィットネスレベルを上げることが、早死にを減らすという意味で減量以上に重要なことに思える。フィットネスレベルの維持もしくは向上させる対策に関心を向ける必要がある。」

日本でも過度のダイエット志向が見られ、肥満よりも痩せている方が健康にいいと思っている人が多い。ちょうど朝日新聞(12月9日)に今年度の学校保健統計調査の結果が載っていた。5〜17歳の全年齢で女子の平均体重が減っていて、高2、3年生の「やせすぎ」の女子の割合は5年前の約1.5倍になっている。全年齢で女子の平均体重が減少したのは1900年度の調査開始以来始めてで、男子でもほとんどの年齢で減っている。しかし、男女とも身長に目立った変化はなかったという。肥満傾向の女子は5年前から減少傾向というのは喜ばしいことかもしれないが、今日紹介した報告から考えると、体重の変化にあまり囚われず、フィットネスレベルを向上させることに目を向ける必要があるだろう。皆さん、身体を動かして運動をしましょう。

(*注1):厚生労働省ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康医療 > 健康 > 運動施策の推進 > <a href="http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/undou01/pdf/data.pdf">健康づくりのための運動指針2006 PDF</a>
(*注2):BMI = 体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
-

 10月27日19:00から太田南コミュニティセンターで大西市長との待ちかどトークが行われました。

 学校と地域の連携、コミュニティーの再生、「地域も学校」での学習などをテーマに1時間があっという間に過ぎました。大西市長は厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会の委員で、国が推進しようとしている地域包括ケアのよりよい理解者であり高松市ではその先進的な取り組みをしようとの意気込みを感じました。地域包括ケアとは中学校区単位で医療と介護を切れ目なく整備し、高齢社会になっても安心して住み慣れた場所で最後まで過ごすことを可能とする仕組みです。一人暮らしの高齢者、老老介護、認知症が爆発的に増えることへの備えでもあります。2025年にピークを迎える超高齢化社会に向けてまちづくりのあり方、住まいのあり方、医療と介護のあり方など地域社会をよりよいものにするための施策がこれから高松市で実践されていきます。

 また地域のボランティアの大量養成とその組織化等が必要とされます。KAGAWA超10推進委員会の取り組みも高松市の行政と連携を密にしながら運営して行くことが求められます。

 これからの高松市をどのようなまちにして行くのかなどいろいろと考えることの多い市長との懇談でした。

-